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医療現場で看護師はなぜ人手不足なのか、原因と対策について

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日本の医療業界において人手不足は慢性的な課題となっています。今後、少子高齢化が進んでいくため、医療需要はさらに拡大していくことが見込まれます。そのため、人手不足の原因を把握したうえで、適切な対策を講じることが重要になっています。

看護師が不足する要因


看護師の人手不足の深刻化には、需要の多さと供給の少なさの2つの要因があります。ここでは、看護師の人手不足の要因について詳しく説明します。

看護需要の拡大

まず1つ目の需要の多さですが、看護需要の急速な拡大で、人材の供給が追いついていないことがあげられます。高齢化が進む日本では、医療に関係する人材確保が大きな課題となっており、特に、急性期医療や介護医療、訪問看護の分野で看護師が多く求められています。今後、高齢者の割合は今後さらに増加すると予想され、それに伴い需要も増加すると考えられます。

離職率の高さ

供給が少ない原因として、看護師は休職・離職が多い職業であることがあげられます。国内における看護師の9割は女性となっており、出産や子育てを理由に休職・離職をするケースが多いです。離職後に転職や復職をする人もいますが、看護師をやめてしまう人も少なくありません。高い離職率は、看護師の供給が少なくなる主な原因です。

業務負担の大きさ

供給の少なさには、業務負担が大きいことも原因になっています。看護師の仕事内容は範囲が広く業務量が多いことに加えて、健康や生命に関わるため責任も重く、負担を感じた看護師は離職しやすくなります。また、人手不足が深刻になるほど業務負担も大きくなるので、職場環境が悪化していき離職者の増加につながる悪循環に陥ってしまいます。

人手不足解消に向けた対策


ここでは、人手不足を解消のたに考えられる対策について説明いたします。

職場環境の改善

離職を抑えるための手段として職場環境の改善があげられます。人手不足により業務負担が大きくなっている場合は、業務分担を見直して適切な人員配置を行うことが重要です。業務内容についても、無駄な部分や非効率な部分を洗い出し改善する必要があります。また、RPAや電子カルテなどのITシステムの導入により業務の効率化を行うことで、業務負担の削減を行うことも施策の一つです。ただし、目的や状況に合わせて正しくシステムを選定・運用しなくては、かえって非効率になってしまうので注意が必要です。

各種手当を充実させる

夜勤手当や残業手当などの各種手当を充実させることで、働きに見合った給与を支給できます。手当の充実による収入改善は、在籍する看護師の労働意欲の向上につながることに加え、求職者も多く集まります。そのため、手当の充実は雇用維持と採用の両面から人手不足にアプローチできる施策といえます。

育児・介護支援

看護師のなかには、出産や子育て、介護などを理由に離職をするケースが多いため、病院全体での支援が必要です。育児・介護支援に取り組むことで離職を抑えることができます。

人材育成

離職を抑えるためには、人材育成ができる環境を整備することも重要です。スキルアップ・キャリアアップの支援体制を整えることで、モチベーション定着率の向上につながります。また、学習環境の整備により、技術や知識の未熟さから、業務に不安を感じている看護師も安心して働けるようになります。

まとめ

看護師の人手不足は需要の拡大に供給が追い付いていないことが原因です。また、今後高齢化に伴い需要はさらに拡大していきます。そのため、看護師が長く働きやすい環境をつくるための制度や支援を整えていくことが重要です。

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