近年、世界中の企業や研究機関でロボットの開発が行われており、さまざまな分野で利用されています。医療分野でもロボットの活用が進みつつあり、少子高齢化による諸課題の解決策として期待が寄せられています。今回は、医療の現場で使われている医療ロボットについて紹介いたします。
医療ロボットの種類
医療ロボットは「手術支援ロボット」と「調剤支援ロボット」の大きく二つに分けられます。ここでは、それぞれのロボットの詳細についてご紹介します。
手術支援ロボット
手術をサポートするロボットで、医師がモニターに映し出された映像を見ながら、アームを操作し手術を行います。もっとも有名なものは、アメリカで開発された「ダ・ヴィンチ」と呼ばれる内視鏡手術支援ロボットです。最近では日本製の手術支援ロボットも登場しており、市場は拡大しています。
調剤支援ロボット
薬剤師の業務をサポートするロボットで、薬品の選択や秤量、配分、調剤、分包などを自動で行うことが可能です。処方箋のデータに基づいてこれらの作業が行えるため、薬剤師の負担の軽減につながります。
医療ロボットのメリット
医療ロボットには以下のようなメリットがあります。
・高度な手術ができる
・小さな切開で手術が行え、身体的負担を軽減できる
・ヒューマンエラーを防止できる
医療ロボットのデメリット
医療ロボットのデメリットには以下のようなものがあげられます。
・導入コストが高い
・操作に慣れるまで時間がかかる
・費用対効果が薄い
まとめ
近年、市場が拡大している医療ロボットですが、現時点では価格面や操作性などたくさんの課題を抱えています。一方、技術の発展に加えて、国も医療・介護分野で活躍するロボット開発を推進・支援しているので、これらの課題も次第に解決されていくように思います。医療業務をサポートし、負担を軽減してくれる医療ロボットが医療現場で活躍する日がいずれ訪れるかもしれません。